2016年6月26日日曜日

Carl Zeiss C Sonnar 1,5/50 ZM T* 15934893



コシナのツァイスイコンシリーズ用ZMシリーズ用の21世紀に産まれた最新のSonnar 50/1.5である。

Lマウントゾナー50/1.5から初めてJUPITER-3まで、4本の大口径50/1.4クラスのゾナータイプを使ってみて来た。僕の撮影スタイルは、あまり人物を絞り開けてポンワリ撮ったり、近景を開けて撮ったりするタイプでは無いので、絞っても画面全域がキリっと来ない大口径ゾナーは相性悪く。「キリっと来ねぇ~」「線が太いぃ~」「写欲が落ちる~」等と、店で大口径ゾナーの悪口を言っていたら、「これを使え」とゾナー使いのお客さんが貸してくれました。

さて、最新コンピューター設計の 21century Sonnar 50/1.5 は、僕のSonnar 50/1.5感を払拭してくれるのか?それともゾナーは21世紀でも、やっぱりゾナーなのか?いざ、参りましょう。





同じコシナ・ツァイスイコンのPlanar 50/2ZMと同様のモダンクラシックな筒。クリックだけではないバネ仕込まれた専用バヨネットフードの造りに関心していたら、ZMシリーズでは当たり前だそうです。佇まいは良く写りそうな雰囲気。


開放 - α7、JPEG

お猿さんの結果は、これまでの4本と比較して数段いい。コントラストに関しては他の4本は古い玉でコンディションも完璧ではないので致し方ないと思うが、像の崩れ方は数段少なく立派に写ってる。糸巻きの湾曲は非常によく補正されている。背景のボケはガウスとは違うモコモコ感(上手く表現出来ない)、周辺は若干グズグズ。


F11 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop

一昨年に続いて今年も行ってきました山王際。前回持って行ったレンズはLuxon 50/2 だったのでヤケクソで撮っていたが、今年はC Sonnar 50/2ではどうでしょう? 今までの大口径ゾナーの経験では絞っても残念な結果を想像したが、ファイダー覗いたり、背面液晶でチャックした感じでは、このC Sonnar 50/2は絞ったらそれなりにキチンと写りそうなので、絞って撮りたいように撮ってきた。

Luxon50/2もC Sonnar50/2も、記念や観光写真に持ってくのが、そもそもの間違いです。



F11 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop



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F11 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop

昔のゾナーと違って、21世紀のゾナーは絞れば問題ない程度に写ります。これら位に写ってくれれば無問題。でも、問題ないけど、この手の撮影に向いてるかって話は別。



開放 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop

開けて撮ればゾナーだ。後ろのボケはトロけるワケでもなく、グルグルするワケでもない。モコモコとグズグズするのである。これはガウスにはない魅力?。収差を上品と云うのも変だが、極端に大袈裟でない崩れ方がイイ塩梅だ。しかもC Sonnar50/2は昔のゾナーと比較すれば抜けは数段良い。

この距離感の写真が現在にゾナー使う価値のある距離感なんだと思うのですが、僕は余り撮らない距離感なので、僕とゾナーは相性悪い所以。



F11 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop



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で、大丈夫なので結局F11でズーッと撮ってしまった。

大丈夫でも過去のゾナーと比較して格段に良くなってるだけ。過去のゾナーと同様の収差傾向は、このレンズも内包してる。この手の写真を撮るためにこのレンズを選ぶ理由は無い。



F1.5 - F2 - F2.8 - F4 - F5.6 - F8 - F11 - F16

過去にテストした大口径ゾナー系と比較して欲しい。収差の程度は明らかに数段良くなってはいるが、収差の傾向は同じ。F11までしぼれば実使用では問題にならない場面の方が多いだろうが、本当の意味ではF16まで絞ってもバチっとは来ない。開放で極中心のみ良像であり、絞るにつれて良像範囲は広がって行くがF16でも全域はカバーしない。良像から外れた部分は放射状に流れる傾向。

糸巻きの湾曲は非常に良く補正されている。ゾナーとかガウスって範疇ではなく、標準レンズ全体の中でも優秀。ここまで真っ直ぐなのは記憶にない。



F1.5 - F2 - F2.8 - F4 - F5.6 - F8 - F11 - F16

近接でのボケの傾向もLマウントゾナー以外の3本と同じ傾向。それらを一段上品にした感じだ。21世紀でもゾナーはゾナーなのを実感。

使ってみて思ったのは、このレンズを良く現代で発売した物だと思う。周辺が流れるのも、絞っても収差取りきれない無いのも、全部確信犯なのは間違い無い。それを判って買う人は問題ないだろうが、今のご時勢では中には高いレンズ買ったのに写りが悪いってクレーム云って来る人も居そうに思える。その勇気に感服。

使い手を選ぶ孤高の存在かも。(僕は使い手失格)

2016年6月8日水曜日

ЮПИТЕР-3 1,5/50 N710375



最近、恐ロシアな価格で復刻されたЮПИТЕР-3(以下、JUPITER-3)である。ロモグラフィーの復刻版の謳い文句によれば、オリジナルのJUPITER-3の特徴は以下。

  • ロシアの銘玉
  • 伝統のシャープな写り
  • なめらか
  • 自然な発色
  • 魅惑的なボケ

云う事無しの素晴らしさです。そんなレンズは常々欲しいと想い焦がれていた。もっと早くこのキャッチコピーに気付いて居れば積極的に使っていたのに、知らなかった。灯台下暗し、理想とするレンズは既に手元に在ったのだ。しかも頂き物で。

さて、あまり苛めてもあれなので、次に行きましょう。

JUPITER-3を説明するのに、オリジナルのSonnar 50/1.5との関係を説明するべきなのだろうけど、ロシアレンズの研究してるワケでも無く、僕が書いても受け売りでしか無い。ネットや書籍、いろいろ情報ありますので、興味のある方はお調べ下さい。



疑惑のLマウントJena Sonnar 50/1.5NIKKOR-S.C 50/1.4Canon 50/1.5に続いての大口径50mmゾナータイプ。正直云って僕と大口径50mmゾナータイプの相性は悪い。素晴らしい売り文句のJUPITER-3が、僕の大口径50mmゾナータイプの先入観を払拭してくれるだろうか?(苛めるのは止めたのに又苛めてしまった。)


開放 - α7、JPEG

お猿さんの撮影では、前記3本より後ろボケは柔らかい。その点以外は3本とも中心以外は流れて解像しない、糸巻きの湾曲、全体にフレアを纏ったような抜けの悪さは同様。

今となっては、この解像しないでヴェール被った写りが売り。(だよね?)


開放 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop

絞っても全域にパリっとは来ないのは判ってるので、開放で近めの被写体を深さ意識しながら撮るようにする。うーん、どこにピントあるのか判らない。このファンタジー路線が正解か・・・

写欲が落ちるので、住んでるマンションの敷地内をウロウロ。


F8 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop

敷地内を絞って撮る。絞っても全域に良像範囲は広がらないが、近めで前後奥行きある被写体なら雰囲気で誤魔化せる。しかもゴチャゴチャしてるしね。


F8 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop

お猿さん撮りに敷地外に出たあと、そのままブラブラ。開けたほうがいいかもと開放でも撮ったのだが、鳩ポッポが崩れちゃって駄目だった・・・


F8 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop



F8 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop

こういう写真は向いてない。2L位までならパッと見はバレないが、六つ切りで周辺ボロボロなのがばれる。

レンズが悪いっていうより、大口径ゾナーでこういう写真は撮っちゃ駄目なんですね。


開放 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop

心を入れ替えて開放で撮る。

まぁ、これも有りなんじゃないかと思うが、ハロっぽくてハイライトが滲みが多いレンズは白の諧調が出難いのが好きに成れない所でもある。紙のトーンが失われてしまってる。これは逆に女性の肌なんかは綺麗になるでしょうね。


F8 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop

これも撮っちゃ駄目な被写体。判り難いだろうけど、結構な範囲の周辺がボロボロなのである。

残念ながら過去3本使った大口径ゾナータイプと印象は同じ。開け気味の画が崩れてるのは、さして気にはならない。流れる描写を積極的に活かせる場合もあるだろうが、絞った時にもう一息、否、もう二息パリっと来て欲しい・・・



F1.5 - F2 - F2.8 - F4 - F5.6 - F8 - F11 - F16 - F22

遠景テストの開放とF2は中々凄まじい。最初画像を見てテスト撮影に失敗したのかと思い、再度撮影したが変らなかった。ど真ん中の中心ですらハイライトはブレたようにクッキリ滲んでる。F2でも大して変らず、F2.8でやっとハロっぽいのは改善されてくる。コマ収差も強烈。遠景撮るならF8以上には絞りたい。それでも十分とは云えない。結果は程度の差はあれど前記3本の大口径ゾナータイプ標準と同じ様な結果である。まぁ、これがゾナー50/1.5クラスなんじゃないでしょうかね。

そうそう、疑惑のLマウントSonnar50/1.5と比較して、焦点距離はJUPITER-3は額面通りに50mm位ですね。



F1.5 - F2 - F2.8 - F5.6 - F4 - F8 - F11 - F16 - F22

ボケも他の3本同様近接の後ボケは綺麗。Canon50/1.5とは特に似てる。Sonnarっぽいって意味では4本ともザックリとは性格は似てる。しかし、4本を比較すると、JUPITER-3、NIKKOR-S.C50/1.4、Canon50/1.5は、より傾向が近い写りで、疑惑のLマウントSonnar50/1.5は異なる傾向のようだ。JUPITER-3とは関係ないけど、LマウントSonnarの夢が広がってきた。(笑)

結論、情緒派では無い僕にはヤッパリ相性悪い。

2016年6月6日月曜日

MINOLTA ROKKOR-PF 1:1.8 f=45mm



Yashica Lynx14についていたYASHINON-DX 45/1.4に続いて摘出改造レンズの登場。Minolta HI-MATIC7sから摘出改造されたROKKOR-PF 45/1.8である。オーナーさんからお借りしたので使ってみよう。当時のRFコンパクトは明るい単焦点の写りを各社競ってた時代。後にコンパクトカメラはAF化されてズーム倍率を競う用になるが、写真好きには単焦点時代の方が幸せだったかも。



プラスチックのボディキャップやレンズリアキャップ等を利用して改造された脆弱な造り。持ち歩いて使うのが正直怖いレベルの弱弱しさ。何より怖いのがロックが甘くて手で押えて居ないとロック外れて落ちちゃいそうで怖い。そんなワケなので、テスト撮影と極近所でサラッと使って済ませた。ま、遠景定点とボケテスト、お猿さん撮れば大雑把には判ります。


開放 - α7、JPEG

先ずはお猿さん。

中々の物です。周辺減光と像面湾曲は少々大きい感じだが、ピントもコントラストもマズマズ。周辺減光と像面湾曲を成り行き任せで無理に補正してないからなのか、倍率、軸上ともに色収差は良好に見える。カラーフリンジも目立たずに優秀。

当時のRFコンパクトどれにも云えると思うが、当時はE判プリントの想定で、ファイダー枠の視野率も小さい。店頭プリントでは一回りではなく、二回り小さくプリントされて来るので、そう思ってみると十分な画質を持っていた感じ。


F2.8 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop

お猿さん通り過ぎて辺りの遊歩道で済ます。

どんな物かF2.8で撮ったけど、135フルフレームではヤッパリもう一息絞った方が良さげ。F2.8では周辺画質が流れる。


F11 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop

F11まで絞れば135フルフレームでも周辺までシッカリ写った。カラーフリンジが少ないのはデジではありがたい。


開放 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop

開放での中心部はソコソコ。線が太めでキレてるって程には解像しないが及第点。ボケは古典的なボケだが、極端に煩くない。口径食は大きめなので適当にグルっとする。

絞ってもキリっと来ないレンズは写欲を削がれるが、F11まで絞った写りは十分なので、開け気味のクセは個性として楽しめる。その点で使って楽しいレンズだが、如何せんこの筒の弱さだと怖くて使っていられないのが残念。



F1.8 - F2.8 - F4 - F5.6 - F8 - F11 - F16 - F22

F5.6あたりでまだ周辺が甘い。F11まで絞りたい。周辺減光は絞りきっても完全には改善されない。画質的には一回り小さいイメージサークルをターゲットにしてる様子。



F1.8 - F2.8 - F4 - F5.6 - F8 - F11 - F16 - F22

口径食大きいので開放ではグルグルする。F2.8で五角形の絞り形状がクッキリなのは、今時の若い愛好家には嫌われるかも? この結果でもカラーフリンジが少ないのが確認できた。

素直に曲がってる湾曲系の収差はデジタル補正し易いので、色収差少ない大昔のコンパクト用のレンズが、21世紀のデジカメで案外使い易いのは面白い。