2016年3月28日月曜日

Carl Zeiss Planar 1,7/50 T* 6320588



ヤシカ・コンタックス用のプラナーの小口径の方のF1.7。今現在135判の標準プラナーといえば50/1.4が大人気。コシナから Carl Zeiss ブランドで発売中のヤシカ・コンタックス用のプラナー50/1.4を原型とする、現代版プラナー50/1.4の、ニコンFマウント用やキヤノンEFマウント用を愛機に着けてる若い人を結構見かける。

ヤシカ・コンタックス用のプラナー50/1.4は好い玉だが、あっちは「キレキレ系」では無く「柔らか系」。「うほぉ~!良く写るぅ!気持ちいぃ~」ってのは、こっちの50/1.7だ。いつも「本当に良く写る135SLR用の標準ってあまり無い」と言ってるけど、あんまり無い内に入る玉。まぁ、あれだ、世にあるプラナー銘の中口径標準は総じて良く写る印象。



ヤシカ・コンタックス用の標準は柔らかい50/1.4とキレキレの50/1.7、お好みで選んで良いのだけど。50/1.7は最短撮影距離が60cmなのが残念。価格の高い50/1.4の威厳を保つために、あえて60cmにされたと考えているのだけど、真相は如何に?最短撮影距離45cmだったら常用レンズの筆頭になれるレンズだけに恨めしい。

と、フィルムで使ってた頃の印象の記憶を綴って着たけど、α7でデジ使用ではどうなんでしょう。α7に着けた姿はナカナカの男前だ。さほど高級感のあるレンズでは無いが、α7は70年・80年代の黒レンズが良く似合う。


開放 - α7、JPEG

お~よかった。開放からコントラスト良好。キレもある。煩くなりがちな条件の後ろボケも上等だ。兄貴のプラナー50/1.4の最大の泣き所は樽形の湾曲だが、50/1.7はプラナー50/1.4との比較に限らず、135SLR用標準レンズの中でも湾曲少なく優秀。本当にこれで最短撮影距離がねぇ・・・


F8 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop


F8 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop

キレがあって均一性が高いのがEVFの像でも判るので、絞って遠めを切り取るのがホントに気持ちい。樽形の歪みが少ないのも気持ちいい一因。


F8 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop

傾いた気持ち悪い駐車場にダイハツ、ホンダ、スズキ。


F8 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop

壁面に正対して撮る写癖があるので、ちゃんと写るレンズは大好き。


F2.8 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop

F2.8、若干甘いのはレンズのせいでは無く、恐らく僕のせい・・・


開放 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop

昔のレンズは、開放でホワホワの玉はいくらでもあるが、開放でもクッキリはエライのである。



α7、絞り、シャッター速度いろいろ、PhotoShop、JPEG比較明合成

ホタルの隠れスポットがあると連れて行ってもらった。人生初のホタル鑑賞と俄ホタル撮影に挑む。ズルズルレンズじゃ駄目っぽいので、信頼出来るプラナー50/1.7でチャレンジ。比較明合成やり過ぎ・・・


α7、絞り、シャッター速度いろいろ、PhotoShop、JPEG比較明合成

これくらいかな?
落し所が難しい。



F1.7 - F2 - F2.8 - F4 - F5.6 - F8 - F11 - F16



F1.7 - F2 - F2.8 - F4 - F5.6 - F8 - F11 - F16


無限遠定点テストは開放から優秀。中心部は開放からシッカリしてる。僅かにF2に絞るだけで随分と良像範囲は広がってくる。絞るにつれ確実に画質向上するが、F4の段階で実用的には全体に良像と言えるのは立派。

ボケテストも口径食も少なく、リンギングも強くなく良好だ。プラナー50/1.4が古典的な写りだとすれば、50/1.7は今の目で見ても現代的。現代的写りの標準レンズの始祖なのかも知れない。

レア品って程少ない物ではないが、探すとナカナカ中古市場で見つからない玉。恐らく今後も復刻なんかされないだろうし、α7等フルフォーマットで使える機種を持っていたら、運よく出会ったら入手しといても良いかもね。

あ!でも最短撮影距離は60cmです・・・・