2016年12月23日金曜日

Carl Zeiss Planar 1,4/50 HFT 5575186



ローライSL35シリーズのQBMマウント用のHFTプラナー50/1.4です。50/1.4は「Carl Zeiss Planar」と銘板にありますが、50/1.8はHFTはmade by Rolleiとなり、Carl Zeiss銘が消えます。更にはcolor-Ultronになったりしてますが、50/1.4は「Carl Zeiss Planar」しか見た記憶がありません。ガラス部はY/CのPlanar50/1.4と全く同じなのか、異なるのか、気になる事は多々在りますが、「どうなのかなぁ?」以上の思考は停止。レンズを見比べて、触って、特に後玉を拭くと曲率が大きく異なって感じますので光学設計も異なっているでしょう。実際写りもY/Cマウント品とは描写の性格は似てるけど異って見えます。。



ローライSL35は好きなカメラなので、Y/CのPlanar50/1.4より愛着あり。「Y/CとHFTは光学同じなんでしょうか?」と人に尋ねると、「同じだと思う」とのお答えをもらえます。でも、QBMに恋しちゃってるとバイアスかかって贔屓目に見てしまい、HFTの方が良い気がしちゃったり。夢は醒めずに居たい所ですけど・・・・

所有してる、この個体はチョット変ってます。これがレア品なのか判りませんが、見た事のある他の同レンズとは違う刻印エラー品。



絞りのA/M切替の刻印がどちらも「A」なんです。「なんで両方Aなんだろ~」と不思議に思ってましたが、違う個体の写真をみるとAとMと刻印されてますので、これがエラー品なんだと思います。

素敵なエラー品なので、ますます愛着が増しちゃいます。刻印だけの問題で、機能的にはしっかりオートとマニュアル切替になっている。


開放 - α7、JPEG

コントラストも良好。ボケの輪郭が太筆で描いたような描写。そうそう、プラナー50/1.4ってそう。湾曲はチョイ目立つ。


F11 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop



F11 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop



F8 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop



F8 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop

ここしばらくコントラスト低いレンズが続いて居たので、逆光だろうがスッキリと写るのは流石と思わざる得ない。70年代にこれだけ写ってれば、そりゃ信頼されますね。しかも、それが舶来の西独製。日本人平伏すね。


開放 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop


開放 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop

開放でもコントラストは結構保つ。とろけるボケではないが、猿で云ったようにボケの輪郭が太筆書きなので、煩い感じにはなり難い。


F2.8 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop

プラナー50/1.4はY/Cも含めて経験上、開放よりF2やF2.8が美味しいと思ってる。F2.8で撮るとピントのキレ、ボケ、文句無い。


F8 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop



F5.6 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop



F8 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop


F8 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop

天邪鬼なので、普段あまり積極的にプラナー50/1.4使おうとしない。今回久しぶりに使ってみて、記憶以上にバランス取れた良いレンズだと再認識。やっぱり皆さんに云われるだけの物であります。これよりシャープなレンズもあるし、これよりボケが綺麗なレンズもあるけど、大きさ含めて開け気味でも絞っても、上手く作られているお手本となるレンズなのでしょう。


F8 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop


F2 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop



F8 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop


F8 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop

フィルム時代にも色が綺麗だと感じたプラナー50/1.4。デジでRAW現像すると、とても現像し易い。Y/CのNマウント用プラナー50/1.4の時にも書いたが、グリーンの発色が綺麗なのである。不思議だ。綺麗と云うか、正確にはグリーンのトーンがリッチ。トーンがリッチなのでカラーバランス等を補正しても、トーンが破綻せずに綺麗に直る。そんなに差が出る物とも思えないだけど、実際に現像してると差を感じるから不思議。気のせいかも知れない?事実かも知れない?



F1.4 - F2 - F2.8 - F4 - F5.6 - F8 - F11 - F16

開放遠景は全体にかなり解像甘い。ハロっぽくてハイライトは全て滲む。記憶にあるプラナーの開放画質と一致する。F2にしただけで、グンっと画質アップ。周辺の像の甘さは残るが全体にヌケが格段に上がる。F5.6から破綻は粗なくなるがF4までは周辺の甘さは結構残っている。しかし、使ってるとF2から凄く良くなったと感じる。その理由はF2の段階で中心部の画質はF5.6やF8と遜色無い程に切れて来るからだろう。ちょっと絞っただけで、ど真ん中はビシっと来る。大抵は真ん中も絞るにつれて、徐々に向上するが、これはイキナリビシっと来る。



F1.4 - F2 - F2.8 - F4 - F5.6 - F8 - F11 - F16

ボケは僅かな過剰補正ガウス型らしいボケ。F2までは僅かにリンギングあり。特別美しくないし、特に汚いとも感じない。F2.8からは綺麗な物だ。あまりボケに過剰な期待をしてプラナー50/1.4に接しない方が宜しいとは思う。今時のネットで語られてる様な「美しいボケ」を期待するのはお門違いだと思う。正当的に良く出来たレンズです。

大口径の深度を楽しめて、カリカリせずに柔らかいながらもシッカリ写るのをお求めならプラナー50/1.4をお薦め。

そうそう、行方不明だったY/Cプラナー50/1.4も見つかったので近い内にやりましょう。

1 件のコメント:

  1. 後玉の径が全然違うので、微妙に違うと思いますよ。

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