2015年9月24日木曜日

MC COSINON-S 50MM 1:1.4 COSINA LENS MADE IN JAPAN (90600254)



リコーとチノンのKマウントの50/1.4に続いてコシナのKマウント50/1.4に登場してもらう。前者2本も当時ワザワザレンズ単体で購入しないと入手出来ないレンズだったろうから、市場での数も少なくてソコソコに希少品。コシナの場合は更にワザワザ買う人が少なそう。結果前者2社のKマウント50/1.4より、更にあまり見かけ無い。



手に持った感じでは質感はリコーやチノンに同等。若干安っぽい感じもするけど造りと云うより仕上げの違い程度。

同時代のKマウント50/1.4をざっと比較。

 名称 
 重量 
 フィルター径   最短撮影距離   絞り枚数 
SMC Pentax-M50/1.4
236g
Φ49
0.45m
8枚
XR RIKENON 50/1.4
260g
Φ52
0.45m
8枚
AUTO CHINON 50/1.4 
216g
Φ49
0.45m
8枚
COSINON-S 50/1.4
235g
Φ49
0.5m
8枚

レギュレーションで決まってるワケでも無いのに、ほぼ一緒。申し合わせでもしたのでしょうかね?時代が時代なら、本企画は「Kマウント大口径標準レンズ徹底比較!!ベストバイを探せ!」って感じの特集になりそう。


開放 - α7、JPEG

開放のお猿さん、予想より悪くない(笑)。ボケは少々ウルサイ。リコー、チノン、コシナで比較して、個人的な主観で判断した、お猿さんの好ましい順は、チノン>コシナ>リコーだな。


F8 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop


F8 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop


F8 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop


F8 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop

遠景を絞って撮った場合、絞っても線は甘い。鮮鋭に切れては来ない。定点テストでもそれは現れて居て、解像せずにピントが甘い。実用上は問題には成らないが、嬉しくは無いレベル。


F4 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop


F2.8 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop


F2.8 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop

近景を開け気味で撮ると、解像は悪いけど、汚くないので結構良い。XR RIKENON 50/1.4はこの距離で開けて使うと汚い感じがするが、MC COSINON-S 50/1.4は良くも悪くも甘い。甘美とは云わないよ。



F1.4 - F2 - F2.8 - F4 - F5.6 - F8 - F11 - F16 - F22



F1.4 - F2 - F2.8 - F4 - F5.6 - F8 - F11 - F16 - F22

定点テストは芳しくない。絞っていっても有る程度までしか切れてこない。絞り切ってもベール被った様な写り。デジなら何とかなるけど、ポジで撮ったら残念だろうなぁ。暴れるかも?

ボケテストは面白い、この距離だと収差変動で大いにアンダーコレクションのようだ。お猿さんの撮影で現れるボケの硬さが消える。画面全部甘いけど・・・

こうしてテスト結果見ると散々な感じだが、実際の撮影ではチョット甘いのを我慢すれば、汚くないのでXR RIKENON 50/1.4よりは嫌じゃ無いかも。デジで使えばって前提ですけどね。

リコー、チノン、コシナのKマウント50/1.4を連続比較してみたワケだが、お猿さんの時と同様にトータルな印象でも、チノン>コシナ>リコーの順番。3本の中ではチノンが抜け出てる印象。さて、そこで次回は御本家のSMC PENTAX-M 50/1.4をやってみようと思う。

2015年9月9日水曜日

AUTO CHINON MULTI-COATED 1:1.4 50mm JAPAN 49Φ (C647991)



前回のRichoと並ぶ?前頭筆頭クラスのCHINON。XR RIKENON 50/1.4に続いてはAUTO CHINON 50/1.4に土俵に上がってもらいましょう。

外観、質感、作動、どれもトップブランドと遜色無い立派な造り。CHINONもRichoと同様にAF一眼レフの時代が来るまで、普及期の一角を立派に担って居たブランド。単なる安物以上の造りはしてます。80年代の一眼レフ用標準レンズの正に標準レベルな造りなんで、語る事が無い。

最終的には独自のAF一眼レフCP-9AFまで到達したけど。。。(遠い眼差し・・・)



銘板やリングの墨入れに4色も使ってる。単にコストだけを考えて居たメーカーでは無い証。

このレンズ、普段はistDsに着けて、当レンズblogのレンズ単体やカメラに装着した写真を撮って居るレンズ。そんなに物撮りに適してる理由があるワケでも無く、手近に転がってたからなんですけどね。最短は45cmと標準的だが、絞りは22まであるのでマニュアルストロボでの物撮りには、それなりに便利。因みに今回はSMC PENTAX 55/1.8での撮影。

ネットオークション等で見かけると、富岡光学製と謳われてたりしますが、さて、どうなんでしょうかねぇ??


開放 - α7、JPEG

何時もの開放のお猿さん。モンヤリしては居るが、それ程悪く無い。前回のXR RIKENON 50/1.4より上等そうな予感。


F8 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop


F8 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop


F8 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop

絞っての撮影は無問題。切れも不足無し。XR RIKENON 50/1.4は絞ってもスッキリしない感があったが、AUTO CHINON 50/1.4は澱みがない。個人的にはコレくらいの写りすれば全くストレス感じない。


F2.8 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop

F2.8でシッカリ写る。F2.8が信用出来るレンズは良いレンズに分類。(個人的分類)


開放 - α7、RAW>Lightroom>PhotoShop

開放が甘い。どこにも切れはない。まぁ、これはこれでアリなんじゃ無い。

前回のXR RIKENON 50/1.4があまり褒められない写りだったので、AUTO CHINON 50/1.4も似たような結果を覚悟して居たが、良い方向に予想が外れた。お猿さんの撮影で感じた通りに中々良い。手頃な値段で見つけたら拾って置くのも良いかもよ。

画面全体のコントラストはXR RIKENON 50/1.4の方が高い。比べてAUTO CHINON 50/1.4は絞っても全体に薄っすらとフレアっぽくコントラスト低い。しかし、コントラストは低いが像はスッキリしてる。



F1.4 - F2 - F2.8 - F4 - F5.6 - F8 - F11 - F16 - F22



F1.4 - F2 - F2.8 - F4 - F5.6 - F8 - F11 - F16 - F22

定点遠景撮影、ボケ撮影、どちらも、どのF値もコントラストは控えめで柔らかい。遠景を見ると実写の印象通りにF2.8で甘さはあるが端整な写りだ。変な崩れを感じない、キチンと組まれ作られてる物に感じた。